抜け出せない主人公・斗真編

マサヤの家でいつもの宅飲みをしていた時のこと。マサヤペアと涼太ペアと俺の五人で飲んだりスポーツの試合を見たりして過ごし、マサヤと涼太が酔い潰れて寝落ちし始めたので、俺もそろそろ帰るかと時間を確認する。

 

「___、今回も帰るのか?」
「あぁ、帰るよ」

 

気にせず泊まってけばいいのに、と何故か不貞腐れている洋司もだいぶ酔ってるようだ。というか家主のマサヤがなんで一番最初に寝てるんだよ。

 

「(涼太は大の字で寝てるけど、斗真は、顔は赤いが酔ってるようには見えないな)」

 

結構飲んでた気がするけど、まぁいいや、俺も酒が回る前に早いとこ帰って寝よう。そう思いながら、自分の荷物を取ろうと後ろを振り向いた瞬間、斗真が勢いよく寄りかかってきて一緒に倒れてしまう。

 

「ちょ…?!」

 

突然のことに驚愕していれば、ぐーすーと寝息を立て始める斗真。涼太は逆側だ!なんでこっちに倒れてくるんだよ!!

 

「(いや、あの…手が…!)」

 

鞄を取ろうと手を伸ばしていた関係で、斗真に腕枕をする体勢になってしまっている。なんとか腕を抜こうと動けば斗真の手がぐっと俺の腕を押さえつけてきた。

 

「(………めちゃくちゃ酔ってたんかいお前!!)」

 

これは、変に動けば抱き枕ルートな気がする。

 

「……___、今日は泊まってくか?」

 

その光景を笑いを堪えながら見ていた洋司の問いに、俺は小さく頷いた。

 

(END)-
主人公「おいコラ、写真撮ろうとするな!」
洋司「ふふふ…(酔ってる)」

 

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