大学の猫の話

俺の通ってる大学には三匹の猫が住み着いている。その内の一匹はまだ子猫だ。

 

「にゃあ」
「なぁん」

 

中庭や裏庭に行くとよく遭遇するのだが、まぁ可愛いのである。

 

「よしよーし…」

 

俺の姿を見つけると猫たちが寄ってきてくれるので、ちゅるるを取り出して差し出せば嬉しそうに食べ始める。

 

「(はぁ…癒される…)」

 

日々BLフラグとの戦いで疲れ切った精神が猫によって浄化される。

 

「んなぁ〜」

 

んふふ、撫でてほしいのかすり寄って来た子猫に顔が緩んでしまう。撫でてあげればゴロゴロ喉を鳴らす。

 

「いい子いい子…」

 

気持ちよさそうに寝転んじゃって…、堪りませんわ…。

 

「おーい、___?」
「!」

 

友人の声に少しドキッとしたが緩んでいた顔を止めて、いつも通りを装う。

 

「どうした?」

「やっぱり猫を構ってたのかー、教授が呼んでたぞ」

 

呼びに来たのは涼太か。

 

「お、猫大集合してんじゃん、可愛いなぁ」
「あ、じゃあこれまだ残ってるからあげといてよ」

 

涼太にちゅるるの残りを渡せば、まかせろ!と言って受け取り意気揚々と猫に与える。

 

「(む、あれは斗真…)」

 

俺が離れたら涼太に話しかけるつもりだろう。

 

「(……ま、いっか)」

 

やはり猫はいい、最高だ。家に帰ってミーちゃんにも癒されよう。

 

(END)-
その後、ミーコに威嚇されてしょげる姿が綾人に目撃される主人公。

 

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